体力の衰え、痩せにくさなどを実感する方も多い40代。運動は苦手でなんとなく避けたままになっている…という場合は、そろそろ運動習慣をつけるよう意識しないと様々な健康リスクを背負うことになってしまうかもしれません。
若々しくキレイな体を保つためにも、ぜひ筋トレを始めてみましょう。本記事では体力に自信がない方でも簡単にできる筋トレをいくつかご紹介します。
【目次】
1.40代が筋トレを始めるのにピッタリな理由
体力の低下を防ぐ
50代以降の変化に備える
2.40代女性が筋トレを行うメリット
基礎代謝アップ
生活習慣病予防
姿勢改善
メンタルヘルスを高める
3.40代女性におすすめの筋トレ(宅トレ編)
ニートゥーエルボー
リバースプランク
膝つきプッシュアップ
ヒップアブダクション
4.40代女性におすすめの筋トレ(ジム編)
チェストプレス
パワープレート
レッグプレス
5.まとめ
何歳で始めても遅すぎるということはありませんが、40代は体にさまざまな変化を感じることが増える年齢です。特に女性は筋トレなど定期的な運動を始めるのにピッタリだと言えます。
人間は20代をピークにゆっくりと筋力・体力が衰えていくとされています。
スポーツ庁によれば、女性の体力テストの合計点平均は35~39歳で35.08点、40~44歳で33.39点、45~49歳で32.94点、50~54歳で29.93点と年々平均点が下がっていきます。もちろん運動していれば体力の低下はある程度防げますが、体を動かす習慣がないとこれからどんどん体力が衰えてくるでしょう。
筋力・体力をつけないまま50代、60代になると、骨粗鬆症などの疾患リスクも出てきます。40代のうちから筋トレなどで運動習慣をつけることにより、体力の低下を防ぎましょう。
個人差はありますが、女性の場合更年期が始まる50代以降に心身に大きな変化が出ることが多いです。更年期に突入するとエストロゲンと呼ばれるホルモンが減少して基礎代謝が下がり、今よりさらに痩せにくくなったり心身の不調を起こしやすくなったりします。
体力づくりなどの対策は早め早めが肝心。40代の今だからこそ、筋トレをして運動習慣を身につけることに大きな意味があります。
筋トレは体にさまざまな良い影響を与えます。具体的には以下のようなメリットがあるでしょう。
基礎代謝とは、安静状態で消費するエネルギー量のこと。基礎代謝が高いほど消費エネルギーが大きい、つまり痩せやすい体になっています。
基礎代謝は年齢が上がるごとに段々と下がっていくため、「年を取ると痩せにくくなる」と言われます。
筋肉量を増やすことで基礎代謝を上げることができるため、ダイエットにも適度な筋トレを取り入れるのがよいでしょう。基礎代謝アップは太りにくい体づくりだけでなく、血行促進にもつながるため、冷え性改善などの効果も期待できます。
筋トレは高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病の予防につながります。
2022年に東北大学などが中心になって行われた研究によれば、筋トレを実施している人は実施していない人と比較して、心血管疾患、全がん、糖尿病、肺がんなどあらゆる生活習慣病の発症リスクが10~17%低くなることが明らかになっています。
もちろん普段の食生活なども重要ですが、運動習慣をつけることでこういった病気のリスクをある程度避けることができるでしょう。
20代・30代は仕事で外を動き回ることが多かった方でも、40代は現場から離れて座り仕事になるケースが多いのではないでしょうか。デスクワークは姿勢悪化、ひいては腰痛肩こりなど様々な症状を引き起こすため、座り仕事のときこそ普段の運動習慣が大切になります。
筋トレは内臓の位置を正しく戻し、姿勢を改善する効果が期待できます。
人間の脳は筋トレのように一定のリズムで動く運動をすることにより、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを多く分泌します。つまり、筋トレはメンタルヘルスを高める効果もあると言えます。
1992年にドイツで行われた研究では、エクササイズをほとんどしない人は頻繁にする人と比較して3.15倍うつ病リスクが高まることが分かっています。
最近なんとなく落ち込むことが多い、という方は可能な限りで構いませんので筋トレなどの運動を取り入れると気分が変わってくるかもしれません。
おうちで簡単にできるおすすめの筋トレをご紹介します。
腹直筋、腹斜筋、腸腰筋を鍛えるトレーニングで、ウエストの引き締めに最適です。
・肩幅に足を開いて立ち、耳の後ろに手を当てる
・両手を軽く握り、肘を曲げて上げておく
・右膝を上げて、左上半身をひねる
・元に戻して左右交互に続ける
→10~15回×1~3セット
主に広背筋、脊柱起立筋、大殿筋を鍛えます。腰痛改善、姿勢改善におすすめのトレーニングです。
・仰向けの状態で両肘をついて上半身を上げる
・かかとをつけたまま足をゆっくり伸ばして下半身を持ち上げる
・10秒キープ
→10~15回×1~3セット
足から頭までを一直線にするのがポイントです。
プッシュアップ(腕立て伏せ)はある程度体幹が必要な筋トレですが、膝つきなら筋力に自信がない方にもおすすめできます。余裕でできる方は膝をつかずに通常のプッシュアップを行い、負荷を上げていきましょう。
・うつ伏せになり肩幅より少し広い位置に手をつく
・肘を曲げてゆっくり上体を下げる
・胸が床につくギリギリになったら元に戻る
腕を押し出す時に息を吐き、元の体勢に戻ってから息を吸って次の動作に入るとスムーズに力を入れられます。
ヒップアブダクションはお尻の筋肉、特に中臀筋と呼ばれる部位を中心に鍛えるトレーニングです。下半身のスタイルアップを目指す方に効果的です。
・横向きに寝転んだ状態で肘をつく。下側の足は膝を軽く曲げる
・上側の足を上に向けてゆっくり持ち上げる
・上げきったら1秒キープ
・ゆっくり下ろして元の状態に戻る
→左右10回×3セット
つま先を正面に向け、体を真横にまっすぐキープしましょう。
ジムでのトレーニングは自分で負荷を調整できるため、体力・筋力に合わせて効率的にアプローチできます。
軽くマシンの使い方を覚えれば運動が苦手な方でも正しいフォームでトレーニングできるので、初心者の方にもおすすめです。
日常動作は下半身を中心にした動きが多いため、ジムでの筋トレは上半身も鍛えると体力が向上しやすいでしょう。
胸筋を鍛えるチェストプレスは負荷が低めなので女性、初心者におすすめです。上半身、特にバストアップにも最適です。
・背中を伸ばして座る
・息を吐きながら力強く腕を伸ばす
・伸ばした位置から、息を吸いながらゆっくりと腕を曲げる
→左右10回×3セット
パワープレートは上下・前後・左右のあらゆる方向に1秒間に25〜30秒の高速振動を加える器具です。リハビリ向けにも用いられているマシンなので、筋力に自信がなくても安心して利用できます。
血液循環をサポートし、短時間でリラクゼーション効果を得ながらインナーマッスルを鍛えることができます。
大腿四頭筋を中心に下肢の筋肉を鍛えるマシンです。
・マシンに座り、足をプレートの中央に置いた状態で膝が直角になるようシートを調整
・バーを握ってゆっくり膝を伸ばす
・膝を伸ばしきる直前の状態で止まり、ゆっくり元に戻す
膝を伸ばしながら息を吸い、曲げながら息を吐きましょう。
→左右10回×3セット
40代はこれから先の人生もまだまだ長い大切な時期です。筋トレを通じて運動習慣をつけ、自分のペースで健康な体を維持しましょう。
「運動を取り入れてみるけれどなかなか続かない」という方はジムでトレーナーのサポートを受けながら筋トレをしてみるのもおすすめです。