ランニング、自転車などの有酸素運動と筋トレ、どちらもバランスよくやるのがいいとは言うものの実際にどんなバランスで進めるべきか分からない、どちらを先にやったら効果的なのか知りたいと思っている方は多いでしょう。
結論を言うなら、減量目的であれば「筋トレ→有酸素運動」の順番でトレーニングをするのが効果的だと言われています。詳しい理由や組み合わせる時のおすすめメニューをご紹介します。
【目次】
1.有酸素運動と筋トレはバランスが大切
有酸素運動と筋トレの違い
バランスよく取り入れるのがベスト
2.有酸素運動と筋トレが持つダイエット・健康効果
有酸素運動の効果
筋トレの効果
3.有酸素運動と筋トレを組み合わせるときのコツ
筋トレ→有酸素運動がおすすめ
時間配分の目安
運動を取り入れる時間
4.ダイエット・健康維持におすすめの有酸素運動メニュー
エアロビクス(エアロビクスダンス)
フィットネスバイク
5.ダイエット・健康維持におすすめの筋トレメニュー
スクワット
レッグプレス
6.まとめ
有酸素運動と筋トレはどちらも単体で行えば一定の効果はありますが、よりトレーニングとしての効果を高めたい場合はバランスよくどちらも取り入れることをおすすめします。仕組みを詳しくチェックしましょう。
有酸素運動は酸素を用いて体内の糖質・脂質を分解する運動を指します。脂肪燃焼効果が高いため、ダイエットに最適とされる運動です。
筋トレは無酸素運動の一種で、短い時間で高い負荷をかける運動を指します。負荷のかけ方にもよりますが、通常筋トレ単体に脂肪燃焼効果はなく、筋肉をつけて美しいスタイルにして健康を維持するための運動に類されます。
有酸素運動の日、筋トレの日など分けても構いませんし、両方同じ日にやるのも効果的です。体力づくりを強化したいのであれば軽い有酸素運動を毎日行う分には問題ありませんが、筋肉の回復期間を設ける必要がある筋トレは数日おきに行いましょう。
たまに「痩せたいなら脂肪燃焼効果がある有酸素運動だけ」と言われることもありますが、有酸素運動の効果を高めるには筋トレもやっておくことをおすすめします。
慣れないうちは有酸素運動か筋トレ片方から始めても問題ありませんが、より効果を感じたいのであればどちらもバランスよく取り入れるのがベストです。
短時間で有酸素運動と筋トレを交互に繰り返す「サーキットトレーニング」もおすすめです。
有酸素運動・筋トレが持つダイエット効果、健康に及ぼす影響を詳しく見ていきましょう。
有酸素運動には持久力、心肺機能アップの効果があります。運動するときだけでなく、普段の生活でも疲れにくく健康な体になるでしょう。
また軽く体を動かすことで血流が活性化することにより、体内の老廃物が排出されて疲労回復につながりやすいのもメリットです。
筋トレを行うことにより基礎代謝が向上して免疫力が高まり、さらに有酸素運動を行った時の脂肪燃焼効果が大きくなります。また、基礎代謝の向上は運動時以外の日常でのエネルギー消費も活発にしてくれるでしょう。
筋力を鍛えることで長時間の有酸素運動に耐えられる丈夫な体を作ることができます。また、大きい部位の筋トレは姿勢改善や腰痛・肩こりの予防改善にもつながるため、体の不調に悩まされているという方はぜひ取り入れてみてください。
有酸素運動と筋トレを組み合わせる「サーキットトレーニング」がおすすめだと先ほどご紹介しましたが、初心者が自分に最適なサーキットトレーニングのメニューをいきなり決めるのは困難です。
初めての方はまず、有酸素運動の時間と筋トレの時間を分けてそれぞれメニューを組んでいきましょう。
筋トレを行うことで有酸素運動の脂肪燃焼効果が高まるため、減量・ダイエット目的の方は特に筋トレを先に行うのがおすすめです。自分が鍛えたい、痩せたい部位の筋トレをしてから有酸素運動を行うとよりシェイプアップ効果が高まります。
ただし筋力アップがメインの場合は、体を温める目的で最初に少し有酸素運動を行うスタイルでも構いません。
順序を変えても運動の効果が大きく変わるわけではありませんので、順序を気にせず自分のこだわりや気分を優先してもよいでしょう。最終的に運動する習慣が身につくかどうかが一番大切です。
ダイエット、健康維持目的であれば、筋トレ10分~20分→有酸素運動20分~40分がおすすめです。
負担を感じすぎない程度の運動から始めて、少しずつ時間や負荷の高いメニューを増やしていきましょう。
運動に適した時間については諸説ありますが、筋肥大には体温の上がる夕方ごろの時間帯が良いとされています。
一方、筑波大学の研究※では早朝空腹時の運動が最も高い脂肪燃焼効果を示したという結果が出ています。つまり、ダイエット目的であれば朝食前がおすすめだということになるでしょう。
痩せたい方は朝、筋力アップしたい方には夕方の運動がおすすめですが、こちらも時間の違いによる差はそこまで大きくありません。生活リズムや自分の特性を優先する形で時間や頻度を設定しても問題ないでしょう。
ここからは、ダイエットや健康維持のために運動を取り入れたい人におすすめの初心者向けメニューをご紹介します。
ジャンプやステップなどの動きをリズムに合わせて踊ります。
ランニングなどの高負荷な運動が苦手な人でも楽しく取り入れられる有酸素運動なので、運動に慣れていない初心者におすすめです。複数人でわいわいトレーニングしたい方にも最適でしょう。
こちらも比較的負荷の低い有酸素運動です。
自転車に乗る感覚で効率的に運動できるため、自分のペースでコツコツトレーニングしたい初心者におすすめです。
初心者の方は特に全身を鍛えられるトレーニングがおすすめです。詳しく見ていきましょう。
スクワットはハムストリングス、大臀筋、下腿三頭筋など下半身全体を鍛える自重トレーニングです。
→10回×3セット
膝がつま先より前に出ないように注意しましょう。姿勢の維持が重要なトレーニングです。
出典:フィットネスクラブ レスポ
スクワットと同じく下半身全体の筋肉を使うトレーニングです。器具を使うので一見初心者には手を出しにくいように見えるかもしれませんが、マシンは負荷を調整しやすくフォームの維持も比較的簡単なので運動に自信がない人方にこそおすすめです。
・マシンに座り、足をプレートの中央に置いた状態で膝が直角になるようシートを調整
・バーを握ってゆっくり膝を伸ばす
・膝を伸ばしきる直前の状態で止まり、ゆっくり元に戻す
→10回×3セット
有酸素運動は脂肪燃焼効果、筋トレは筋力と基礎代謝の向上など単体でも十分に効果がありますが、バランスよく組み合わせることでより効果を高めることができます。
体力・筋力に自信がない人でも負荷の低い運動を取り入れることで両方取り入れることができるので、ぜひ試してみてください。自分に合ったメニューが分からない方はフィットネスジムのインストラクターに聞いてみるのもおすすめです。
※参考:田中 喜晃(2021)『運動実施時間帯の違いが血糖変動および 時計遺伝子発現に及ぼす影響』