筋トレはダイエットに向いているでしょうか?結論から申し上げると、正解はYESです。
体重を減らすという目的のみにフォーカスすると筋トレは必ずしも短期的に効果を発揮する手段ではありませんが、長期的な体型維持には必要不可欠と言っても過言ではないでしょう。
筋トレがなぜダイエットに最適なのか、より痩せやすくするにはどのようなメニューがおすすめなのか、ダイエッター初心者向けに解説します。
【目次】
1.筋トレがダイエットに最適な理由
代謝が高まる
スタイルがよくなる
むくみ改善
2.【自宅編】ダイエットにおすすめの筋トレ
スクワット
ヒップアブダクション
ニートゥーチェスト
プランク
3.【ジム編】ダイエットにおすすめの筋トレ
アブドミナルクランチ
アブダクター
4.ダイエットしたい人向け!筋トレをするときのポイント
毎日やらなくてもOK
有酸素運動と組み合わせる
食生活にも気を付ける
5.まとめ
筋トレは脂肪を燃やす「有酸素運動」ではないため、時折ダイエットには必要ないとする意見も見られます。しかし、ダイエットは運動によって直接脂肪を落とすことだけを指すものではなくありません。
筋トレは日常生活の中で健康かつ継続的に減量するには最適な手段だと言えます。その理由を詳しく見ていきましょう。
筋力がつくと基礎代謝が上がり、普段の消費カロリーが上がります。近畿大学の研究によれば、除脂肪量(筋肉、骨など)の増加1kgにつき基礎代謝が約50kcal上昇したという結果が出ており、代謝が高まる効果は明らかです。
筋トレを継続すれば代謝が良くなり、脂肪が燃えやすくなるため、体重も落ちやすくなります。
筋肉がつくことで、身体にメリハリが出て美しいシルエットになります。
猫背や反り腰になっているとお腹周りの筋肉が衰えに繋がり、お腹周りに脂肪がつきやすくなってしまいます。
またお腹周りの筋肉が弱くなると、内臓下垂が起きてお腹がぽっこり出るように見えてしまうこともあります。体の主な筋肉を鍛えることで内臓を正しい位置に整え、キリっとした体を作ることができるでしょう。
筋トレをすることで血行がよくなり、むくみが改善します。
特にふくらはぎはむくんで水分がたまりやすいため、足の太さが気になっている方は筋トレで血行改善するとよいでしょう。
ダイエット目的で筋トレをする場合、基礎代謝が上がりやすい大きな筋肉を中心に鍛えるのがおすすめです。自宅でできる簡単な筋トレをいくつかご紹介します。
スクワットは大殿筋など下半身の主な筋肉を全体的に鍛えるトレーニングです。下半身は大きい筋肉が集中しているため、基礎代謝向上に最適です。
・両足を肩幅に広げ、背筋を伸ばして立つ。腕は腰に置くかまっすぐ
・息を吸いながら5秒間かけて、太ももが床と平行になるまで下げていく
・息を吐きながら、元の姿勢に戻る
→10~15回×1~3セット
お尻の筋肉、特に中臀筋を中心に鍛えます。
・横向きに寝転んだ状態で肘をつく。下側の足は膝を軽く曲げる
・上側の足を上に向けてゆっくり持ち上げる
・上げきったら1秒キープ
・ゆっくり下ろして元の状態に戻る
→10~15回×1~3セット
つま先を正面に向け、体を真横にまっすぐキープするのがコツです。
腹直筋下部と腸腰筋を鍛えます。ぽっこりお腹が気になる方、姿勢の悪さを改善したい方におすすめの筋トレです。
・仰向けに寝て、肘~手先で支える形で上体を起こす
・両脚を軽く曲げて床から少し浮かせた状態に
・両膝を曲げてゆっくり胸に近づける
・3~5秒キープ
・両膝を伸ばす
→10~15回×1~3セット
お腹の前面にある腹直筋、脇腹部分にある腹斜筋、さらに腹斜筋の内側にあるインナーマッスル腹横筋など、お腹まわりの筋肉を中心に鍛えるトレーニングです。
・うつ伏せに寝転がる
・前腕・肘・つま先を地面につけて腰を起こしてキープ
→10~30秒×1~3セット
腰が高すぎたり低すぎたりしないよう注意してください。息を止めず、腕ではなく腹筋に力を入れましょう。
ジムはダイエット目的で筋トレや有酸素運動をしている方も多く、初心者でも重量を調整して自分に合った負荷をかけられるためおすすめです。
ここからはジムで行うおすすめ筋トレを解説します。
腹筋、特に腹直筋を鍛えるマシンです。
・マシンに座り、肘が直角になるようバーを握る
・バーを持ったまま上体を倒す
・元の姿勢に戻す
→10~15回×1~3セット
おへそを意識して背中を丸めるのがポイントです。
アブダクターは脚を広げる動作を繰り返すことでお尻を鍛える器具です。自分の筋力に合わせて重量を調整し、効率的に下半身を引き締められます。
・パットの足に脚を入れ、背中と肩を背面シートにつけて座る
・グリップを手で掴み、両膝を離すようにゆっくりパッドを広げる
・元に戻す
→10~15回×1~3セット
背中と肩がシートについた姿勢をキープするのがポイントです。
「筋トレで痩せたい」という場合、ただやみくもに体を動かすのではなく、脂肪を落とし基礎代謝を効果的に上げる方法を身につけるのが重要です。
初心者が筋トレでダイエットをする際に気を付けるべきポイントは3つです。
すぐに効果を出したい、やらない日があるとサボった気分になる、といった理由で毎日トレーニングしてしまった経験はありませんか?筋肉を強くするには回復期間が必要ですので、必ずしも毎日トレーニングを行う必要はありません。
むしろ筋肉を休めて強くするために週3~4回を目安に取り組むことをおすすめします。運動に慣れていない方は週1~2回でも十分効果は出るでしょう。
どうしても毎日トレーニングしたいという場合は「今日は腹筋」「明日は下半身」など、鍛える箇所をローテーションして部位ごとに回復期間を設ける方法もあります。
冒頭で少し触れましたが、脂肪燃焼に大きな効果があるのは有酸素運動です。どちらか一方ではなく両方に取り組むことでより大きな成果を出すことができます。
筋トレで基礎代謝を上げ、有酸素運動で脂肪燃焼する流れがおすすめです。
元も子もないことかもしれませんが、やはり減量には食事制限が重要です。もちろん食事制限なしでもダイエットは可能ですが、筋トレと並行して軽い食事制限を設けることで、筋トレの効果を上げてより効率的に減量することができます。
ただし、単純に食事量を減らしたり三食のうちいずれかを抜いたりするようなダイエット方法はおすすめできません。一時的に体重を減らすことはできますが、健康を損なうリスクがあるだけでなく、基礎代謝が落ちてかえって太りやすい体質になってしまいます。
ダイエットにおすすめなのは糖質制限です。炭水化物に多く含まれる糖質は過剰に摂取しすぎると体内で脂肪になってしまうため、いくら運動しても痩せることが難しくなります。糖質を多く含む炭水化物の摂取を控え、その分筋肉の源となるタンパク質などの栄養素を摂取することで、より綺麗に筋肉をつけることができます。
炭水化物の代替でタンパク質を多めに含む鶏肉、卵、乳製品、大豆製品を多めに摂取する食事メニューを組むとよいでしょう。
基礎代謝を上げる効果のある筋トレはダイエットに最適です。特に下半身やおなかの大きな筋肉を意識して鍛えることで、効率よく減量することができます。
より効果を上げたい場合は有酸素運動や食事制限と組み合わせるのも一つの手でしょう。自分が継続しやすいやり方でトレーニングを続けるのが長期的な体型維持のポイントです。